子どもが主体

モンテッソーリ教育の現場では学びの主体は子どもです。

部屋にある教具を自由に選び好きな椅子やテーブルで学習します。そして本人が満足するまで何度も繰り返し学ぶことができます。

マリア・モンテッソーリは自由な環境と経験が人を育てると考えました。
活動に集中する子ども達は好きなおもちゃを選んで夢中で遊んでいる感覚ですが、その体験こそが自己選択力を集中力を育むことにつながっているのです。

Only through freedom and environmental experience is it practically possible for human development to occur

The Absorbent Mind

おしごと

モンテッソーリ教育では子どもが好きな作業を選んで活動することを「おしごと」と呼びます。大人の私達は働くのが「おしごと」ですが、子どもにとっては好きなことを通じて自らを発達させるのが「おしごと」です。

グラウンドルール

自由の中にもお互いが気持ち良く過ごすための決まりがあります。
部屋の中は歩く、適切な大きさの声で話す、順番を待つなど、とてもシンプルな決まりですが
これらのルールを守る習慣が社会性の獲得に繋がっています。

自分・他者・環境を大切している限り、子どもは自由に活動することが許されています。

環境設定

モンテッソーリの教具・用具

子どもは気になるおもちゃを見ると喜んで触りに行きます。モンテッソーリの用具や教具もカラフルで美しく、思わず触れてみたいと思うものが揃っています。

モンテッソーリの教具は各年齢の発達欲求(敏感期)が満たされるよう研究されているため、子ども達は遊びながら知的好奇心を満足させることができるのです。

子どもと環境

『子どもは大人によって教えられて成長するのではなく 環境を吸収して成長していく』というのがモンテッソーリ教育の考え方です。

モンテッソーリの三角形

子どもを取り巻く環境には人的環境と物的環境があります。

私たち大人は人的環境の一部に含まれます。大人は手本を示してくれる存在で、子どもは常に身近な大人を観察し模倣しています。
物的環境とは子どもが扱う物全般を指し、モンテッソーリ教育では教材をはじめとしたものです。

子どもは自らを成長させる力を持っていますが物だけを与えられても成長は望めません。物の正しい扱い方を学ぶことができないからです。そこで必要なのが大人の援助です。大人は知識を教え込む必要はなく、正しいやり方をゆっくりと提示します。そうする事で子どもは正しいやり方を学ぶことができます。

健全な成長には発達に適した物的環境と、手本を示してくれる人的環境の相互関係が必要です。

敏感期

子どもは適切な環境の中で自由に行動することで成長していきますが、適切な環境とはどのようなものでしょうか。

それは『敏感期』に合っている環境です。
『敏感期』とは生物が特定の能力を獲得するため、ある特別な要素に対しての感受性が敏感になる時期の事を言います。発達心理学の「臨界期」と同じような意味合いで使われています。

敏感期』についてはモンテッソーリ用語のページで詳しく説明していますのでそちらをご参照ください。

モンテッソーリ教師は1人ひとりが何に強く興味を示しているかを観察し、どの敏感期にいるかを判断します。そして発達にあった環境設定や教具の紹介をしていきます。